オシムの求めるサッカーとアジアカップのノルマ

こんばんは、前回のコラムの延長です。

スポナビにてコメントを残し、前回のコラムを書いたところ、
どういうサッカーだと考えているか知りたいとのことでしたので、
2つのサッカーを元に、
オシムの求めるサッカーとアジアカップのノルマについて書いていこうと思います。


まず、アジアカップのノルマですが、結果は大事です。
ですが、ブログでも書いたように、
前任者の嗜好によって若手の国際経験が乏しく、
良い練習相手に恵まれない状態にあって、
1年未満しかないスパンで結果を出すのはものすごく難しいことだと思います。

アジアカップに勝利できれば、コンフェデの道も開け、質の高い経験を出来る場が開けます。
自身もそうなってくれることを期待しています。
しかし、過去を払拭するには1年は短い。
アジアカップは、まだ核となる選手のテストの場だと感じています。
深めた戦術を披露し結果を残す場ではないと思います。

特に今回は、豪州と第二のJのある国も出場します。
過去のライバルだけではなく新しいライバルもいるのですから、
結果を出すのは更に至難でしょう。
相手によっては、早期敗退でもやむなしと感じています。

私の望むノルマは、ヒデに変わるリーダーの台頭です。
今回選ばれたメンバーの中から、数人、核となる選手が出来ることが、
今後に向けて、タイトル以上に嬉しいことだと感じます。
まー、負けてしまうと理解して無いメディアやアンチサッカーの外野がうるさいでしょうがね…。


オシムのサッカーの理想がトータルフットボールではないかという話が上がっていたので、
トータルフットボールとオシムのサッカーを比べてみたいと思います。

クライフのトータルフットボールは、
圧倒的な実力差を持った元々強いチームの為の戦い方であり、
両サイドのCBをSBのように使い、そこでタメ、守備自体はCB1名とDH1名で行います。
攻撃自体は、両サイドからのサポートをさせない為に、FW2名をサイドに張らせ、
中央の密集地を、個人技で崩していくサッカーです。
現在主流のサイドからの突破や、コンパクトなラインの逆を行くサッカーです。
ピッチを広く使うので、見ている分に面白く好きな人も多いと思います。

しかし、オシムの攻撃の仕方は、
トルシエのウェーブと同じで選手を動かして隙間を作り、そこを突破口にします。

クライフのトータルフットボールではないと感じています。
と、言いますか180度、逆のサッカーだと感じています。

オシムは守備的な監督です。

最初に、地域の文化を活かすことを考えます。
日本人だと、スタミナ、俊敏性、適応能力ですかね。
その結果、ジーコ時代が両SBだけ線だった(コレは南米の大国の文化)のに対し、
彼はすべての選手が線になること(コレが日本らしいと)を選びました。
ここまでが文化による前提です。

ここからがオシムの価値観。
まず、相手の攻め方の研究から入ります。
その上で対応できる人選を決定し、
常に人数が足りている、選手が相手の攻め方に対応できる等、
判断力を重視した崩れない守備の文化を作り上げます。
最後に、数や視界のロジックを持って攻撃を組み立てます。

私はオシムのサッカーはこういうサッカーだと感じています。

オシムの理想系はコレでは無いでしょうか。

「弱者であっても、文化と組織(数字)を武器に強者と渡り合えるサッカー」


追記:やはりオシムは日本の為に戦ってくれていると思います。
私は、オシムよりトルシエのような爆発(暴発とも言う)できる人の方が好みですが、
今の日本は、世界から見たら「W杯で惨敗したサッカーの中心地から離れたチーム」です。
優秀且つ老獪な監督、もしくは中心地で活躍している若い監督は、
そう簡単には引き受けてはくれないでしょう。

極東で戦う価値と法外な契約料、法外な条件の3点が必須になります。
最初の部分だけで引き受けてくれる監督はそう多くは無いはずです。
居ても前述のゲルトやセレーゾ辺りになると思います。
勿論、彼らがより力をつけて日本に還元してくれれば嬉しいですが。

今は引き受けなくても良い立場を引き受けてくれたオシムを見守って行きたい。
日本を知っている彼の奮闘により、
日本がまた桧舞台に戻ることで日本を誇れる日が取り戻せると信じているから。

オーバー。
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by awi-syuwdow | 2007-06-22 22:02 | 日本代表  

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