vsオーストリア戦評【長いよ…】

おはようございます、先程試合が終わりました。
芝はイマイチでしたが、なかなか良さそうなスタジアムでしたね。

結果から言うと0-0のスコアレス。
PK戦で3-4で敗れてしまいました。
優勝するには、オーストリアがPK負けで、日本がスイスに勝つでいいのかな?
同点の時の優先順位が当該チーム間の成績なのか、得失点差なのか確認してません…。

まぁ、これは納得しない方がいるかもしれませんが、
テストマッチなので勝敗はどうでもよいのかもしれません。
勝てる気もしましたが、今は新メンバーがどれくらい使えるのか、
今までのメンバーが組織をより深められるか、個をもっと出せるかですよね。


では、まず【寸評】から。オーストリア6:日本6。

川口:5.0:不可解なキープでピンチを招く。良いフィードと守備は其々1度しか見られず。

中澤:5.0:やや元気が無く、攻守に判断力を欠く。序盤のロングボールは理解力不足か?
闘莉王:5.5:正確なフィードと丁寧な守備を見せたが、川口と動きでもめる部分も…。
加地:4.5:味方へのパスとクロスは合わず、攻撃を遅らせパックパスでCBとGKを困らせる。
駒野:5.0:スピードのない相手にも拘らずクロスを楽に上げさせる。攻撃の見せ場も少ない。
→今野:--:時間が短く採点無し。短い時間の中で積極的に攻めに参加した。

啓太:6.0:スペースを埋め、ピンチも未然に防ぐ。パスは課題だが良く当り動き続けた。
稲本:6.0:中央をガッチリ守り、攻撃ではアシストを続ける。が、危ないパスミスもチラホラ。
→憲剛:6.0:羽生程ではないが止まった相手を自分の武器で翻弄した。
俊輔:6.0:キック全般に良い精度を保つも早さに欠けた。決定力不足も攻守によく走る。
遠藤:6.0:よく動き絡みスペースも作る。FKからのチャンスの演出も良だが決定力不足。

田中:5.0:FK時のチャンスは残念。プレーは縦に急ぎすぎて、もう1つの武器を出せず。
→松井:5.0:個の力で戦うも突破できず。味方を使うにはまだまだ時間が掛かりそうだ。
矢野:5.0:動きが無く停滞を呼び込む。得意のドリブルも止められ、ポストも味方に遠い。
→巻:5.5:スペースを作り相手の裏とペナルティエリアに顔を出すが自身はノーチャンス。

オシム:5.5:点を取る為の交代策は良。戦術の浸透も見られた。
4-2-2-2で他の選手のテストの場となった為、稲本の真価は見れなかったが、
4-2-3-1での松井のテストはしっかりと出来た。ただ得点という結果は付いてこず。
阿部の故障がすべてかもしれないが、中田浩二を呼ぶべきだったと感じる。
(※4-2-3-1で稲本ではなく今野を阿部の代役にするべきだったということです。)


【戦評】
両チーム、スタメンからテストの色合いが濃かった。

試合自体は日本の中盤とオーストリアの守備陣の強さが色濃く出たと思ってる。
ただ相手はこちらの戦術(未完成)に嵌ってバテてくれたので、
オシムが勝利よりテストを色濃くしたとしても勝たなければいけなかった気がする。
(※相手は、エース*2とスペースを埋める選手を投入して勝ちに来たしね。)
でも目先の勝ちを優先しないのがオシムらしいのかもしれない。


前半開始早々オーストリアは得点を取りにくるが、日本は譲らず。
守備陣はヘディングを除けばトータルで高い能力を持つ稲本が、
阿部に代わって入っただけなので恐れるものは無かったと言えよう。

オーストリアはパスを回して落ち着かせる日本に徐々に押し返されていく。
ただ要所要所で日本も精彩を欠く。
其々の場所と武器で考察してみよう。


まず、MF。
ここは良い出来だった。ムリに当らず、パスを散らし主導権を握った。
遠藤はパスを散らすだけではなく、攻めるためのスペースも作り上げていたし、
俊輔はソコに走り込み良質のクロスを上げ、時にはピンポイントのサイドチェンジもしていた。
二人とも横パスが遅すぎた気はしたけどね…。遅すぎた為、対応されてしまった感がある。
啓太は相変わらず多く走り、スペースを埋め、当りピンチの芽を消していた。
稲本は、気迫溢れる力強い守備と何度か決定的なアシストを見せていた。
彼らのプレーには、確かな香りが存在していたと思います。

ただ全員にだけど、残念なのが、
ゴール前に入り込むこと(ゴール前での数的優位)が少なかったことと、
数少ないチャンスもフイにしてしまったこと。
まぁ、前はゴール前に顔を出すこともできなかったわけだから、進化してるんだと思う。


次に、DF。
非常に精彩を欠いていた。よく分からないプレーが多かった。

オシムのサッカーは遅攻がメインだと感じている。
DFとDHとGKの賢いポジショニングと数人飛ばしのパスで、
ボールを動かしながら守備ラインを上げる。同時にプレスをかける。
ここでのプレスとは囲むことではなく、体力を削るという意味のプレス。
相手は応対するために体力を疲労し、時間が経つほどを不利な形になっていく。
更に相手ゴ-ルからラインまでの狭い範囲で攻撃を仕掛けれる為、
こちらの疲労を減らすことが出来る。
後は前線の俊敏な動き出しとスペースを作る動き、高い精度のパスを組み合わせて、
相手とぶつかる場面を減らし、マークを混乱させ、完全にフリーな選手を作りシュートを打つ。

ボールは蝶のようにひらひらと舞い、何の抵抗も無くゴール内に止まる。
これがオシムの目指す「エレガント」なサッカーということだろう。
(※現在はまだエレガントではなく、ゴール内に止まれないのだが…。)
南米の欧州の東欧の今までのではなく、(勿論トレンドへの対応は考えているが、)
齢60を超えて、新しいものを見たことも無いものを作り出そうと挑戦する名将を賞賛したい。


…話をDFに戻して。守備陣の出来はあまり良くなかった。
この試合で守備のビルドアップが完成したのは2度だけだった。
中澤は長身の相手守備陣相手に無意味にロングボールを繰り返し、詰まると判断が遅れた。
加地は中盤まで上がれたのに後ろに返し過ぎ、整いかけたビルドアップを白紙に戻し続けた。
駒野はやっぱ押し込まれた。左で存在感を放つのは難しい気がする。
対面の選手は守備を優先するSB*2だったのだが、簡単にクロスを上げさせすぎた。
攻撃面は、中盤が流動的だったから仕方ないかもだけど、
もう少し遠藤とは意思を重ねたいところだ。松井と結構合っていたのは収穫かもしれない。
闘莉王と川口はビルドアップ時のお互いの感覚のズレを何度も見せてしまった。
結局、闘莉王が左に開くという形で落ち着いたようなのでコレは後々+になるかもしれないが、
オシムが、最初から意思を統一しきれなかった守備陣を怒るのもわかる。


FWは、達也と矢野の2トップだった。テストと言うことだろう。
個人的にFWは「1」だと思っていたし、
前日までで佐藤がかなりの好成績を上げていると聞いていたので、
4-2-3-1の熟成をせず、2トップだとしても片方は佐藤だと思っていたのでビックリした。
矢野と達也の2トップ、蓋を開けてみると「残念」の文字が書いてあった。
相手の守備陣が予想以上に良いプレーをしていた為だけど、
矢野は新星CBに、達也は老獪なベテランCBに、完全に抑えられてしまった。

カメルーン戦でオシムが予想以上だったといった選手は達也のコトだろう。
何が予想以上だったかと言うと、
大きく強い相手を背負ってプレーすることが出来たからだと思っている。
(※ネネや闘莉王とマッチアップしてるからかな)
効果的にファールを貰い、ファールを恐れた相手の心理を付いて得意の突破が活きた。
オーストリア戦の彼は前に急ぎすぎていた。
スピードとラインの突破が武器なんだろうけど、その前に怯ませたいところだった。

矢野はより難しい。
ペナルテイエリア内で効果的な動きは全くなかったし、
得意のドリブルも簡単に止められてしまった。
幾つかポストプレイも見せたが、対応する選手に届かずイレギュラーも誘えなかった。
(※少しだけ達也に届いてた。)
もっと頑張らないと…次は無いかもしれない。

松井についてもココで。
右でドリブルを仕掛けるも周りと「まだ」合わず、中と左では消えていた。
中は役割が不明なところがあったし、左は相手が相手だったこともあるかもしれない。
対面のガリクスもスタンドフェストもSBの選手で守備が非常に堅かった。
新たなオプションと期待していただけに、
殆ど効果的なプレーを見せることが出来なかったのは残念だった。

ここだけ賞賛すると贔屓だといわれるかもだけど、巻は良かった。
相変わらず相手守備陣の攻撃の芽を摘んでいたし、
ペナルテイエリア内にしっかりと入り込み、相手が嫌がる動きを続けた。
ボールがサイドに動いたときは、
相手の守備陣が対応しづらい場所(逆サイドのCBとSBの間)へ、
わざと相手が気付く場所を経由して動いた。
FKの場面も同様に、相手の集中をボールや他の選手から自身へとそらしていた。
もう1つの武器(動くポスト)は余り見られなかったけど、
あの時間帯での効果的なプレーをみせた。

オシムのCFへのメッセージは、90分に何度かしかない決定機を決めるコトより、
決定機を作るための90分休まない「相手を釣り出す動き」と「ポジショニング」、
あと「守備」が大事だよってことだと思う。

残念だったのは、他選手のクロスの精度と、
空けたスペースを有効活用する選手がいなかったこと。
数的優位を作り出すためには羽生投入もあったんだろうけど、
分かっている選手での目先の勝利より、憲剛の再テストを優先したんだろね。
スタメンで数的優位を濃く作り出せる阿部がいないのも関係したのかもしれない。


まぁ、辛口でブーブー言っちゃってるけど、次に期待が持てる試合はしてたと思う。
阿部がいないと質が下がるコトが再認識できちゃったわけだけど…。

さー次の試合へ切り替え切り替え!
…U-22vsサウジ、重いなw

追伸:最後まで読んでくれてありがとうございます。
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by awi-syuwdow | 2007-09-08 11:27 | 日本代表  

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