東アジア選手権vs中国【余計なものを覚え、振り出しに戻る】

東アジア選手権2試合目は、ホスト国である中国戦。
後半の戦評で長々と書き綴ろうと思うので、ささっと採点。

【採点】中国4/10

楢崎正剛:7.0:持ち前のポジショニングの良さで窮地を救い続ける。今日のMVP。

中澤佑二:5.5:競り負けることもあったが、食らいつきフリーにはさせず。減点0.5。
今野泰幸:5.5:前から来る相手には強さを見せるも、空中戦で競らず不安を残す。
内田篤人:4.0:致命的な守備の軽さ。味方の邪魔までしており、厳しい採点。
駒野友一:5.5:得点に繋がるクロスを上げるも、攻守で後手に回った印象。
→加地亮:5.5:最低限の動きは見せたが、詰めれず、狙えずの消極的なプレー。

中村憲剛:6.0:前半は中途半端も徐々に持ち味を発揮。スタメンを奪取したい。
鈴木啓太:4.5:役割は全うも、後ろから蹴り続けるなどラフプレーを続ける、減点1。
遠藤保仁:6.5:引き出しの多さを見せ、中盤で競り勝つ。流れを作る。
山瀬功治:5.5:殊勲の1得点も、判断ミスが多く、精細を欠き続ける。
→橋本英郎:--:時間稼ぎの為、採点なし。
安田理大:4.5:気圧され居場所がなくフラフラ。自陣でドリブルなど軽率なプレー。
→羽生直剛:6.5:疲れた選手達の代わりによく走り、よく繋ぐ。

田代有三:5.5:得点は幻に。試合中盤では消え続けたが持ち味は十分に見せた。

岡田監督:4.0:1-0で終われたのはベテラン選手の力であって、彼の戦略や采配による部分は無いに等しい。黙々と重圧を跳ね返した遠藤、中澤、楢崎とは対照的に、長々と取り乱し続ける指揮官の姿に素質は感じられない。自分がしてしまったサッカーを反省せず、中国側の話題に責任転嫁したのも情けない。

【戦評】
日中の政治的背景、最近も起きた餃子問題や中東の笛、U-21の暴力問題、そして「煽りたい」メディアと様々な事が相まって中国代表のダーティさが強調されたが、(弁明のしようがないのだが)実際は、日本の早いパスワークについていけないというのが本音だろう。

4-1-2-3の布陣を敷く中国代表。
意外と走る印象を受けたが、技術の伴わない劣化版アメリカという感じ。
3番と8番に11番が絡む左サイドはそこそこ強力、6番のFKはJのフリーキッカーと比べても中の上のようには思えるが、トータルを見ればアジアの中堅程度のチーム力であることは間違いない。

さて、日本だがそんな中国に前半から押されてしまった、要因は大きく2つだろう。
①監督の手腕。
②4-2-3-1ですぐ機能した選手、時間が掛かった選手、機能しない選手がいたこと。

①監督の手腕。
ぶっちゃけこれがすべてなんだが…。指宿合宿から格下5連戦の間、全くツジツマの合わない采配の繰り返し。W杯予選が18名しかベンチ入りできないとしても、オシム時代に阿部や今野がテストされて及第点を出していたのに、加地の左に拘るのが理解できない。
内田を使い続けなければならない、なにか(政治的背景?)でもあるんだろうかね?

選手交代も滅茶苦茶である。
駒野は怪我らしいが、じゃぁ安田をSBにして山岸投入で良いでしょってとこを、左SB加地、左OH羽生と2枚使う…。前半から弱点にされていた内田は変えない。まぁ、前半から2枚カードを使うのは問題があるが、使わないと修正できなくしたのは「彼」の責任である。
また、田代がばてているのに「矢野」を投入しないのは、彼の「複雑な思考」では矢野は左SH、FWとしては見ていないということなんだろうね。

①4-2-3-1で機能した選手、時間が掛かった選手、機能しない選手がいた。
まず、オシム時代に練習してきた4-2-3-1に布陣が戻ったことで、4-2-3-1に慣れ親しんだ遠藤や啓太、中澤、駒野、交代出場の羽生はすぐに持ち味を発揮し始める。憲剛と今野は前半ポジショニングに戸惑っていたが、徐々に感覚が戻り、後半にはその力を遺憾なく発揮した。
しかし、「いきなり戻した」ことで、煽りを食らったのが、セカンドストライカー型の「山瀬」や新しく抜擢された「田代」「安田」「内田」という面々。

中盤に遠藤と憲剛、啓太がいたにも拘らず、最後のところで崩せなかったのは山瀬の感覚にある。得点こそは叩き込んだが、遠藤や憲剛のパスの真意を汲み取れず、前やサイドでフリーになった選手を使えず、苦しい局面を作り出していた。「縦への推進力」はあるが「崩す演出家としての力」は備わっていないのだろう。

新抜擢された3選手だが、合格点を得たのは「田代」一人だろう。
中一日の連戦というプレッシャーで疲れ果て、前半途中から消えるシーンは目に付いたが、自身の素質を十分に見せ付けた。長谷川の高さと柳沢の動きを得た鹿島らしい選手、巻や前田と比べるとまだまだ劣る部分はあるがスケールの大きさを感じさせた。

内田は、すでに「ウイークポイント」として各国にばれており、相手の左サイドが強みであることも重なって、面白いぐらいに狙われた。
距離感がまるでなっておらず、相手と6mは離れて(しかもそれを維持して)簡単にクロスを上げられたり、不用意に競りすぎて倒れたりと精彩を欠いた。正直、彼をA代表で使うのは時期尚早だろう。特に中国の武器を考えたら経験がある選手を先発させるべきだったと書かざるを得ない。

安田は、完全に舞い上がっていた。
不慣れなポジションでアウェーの大舞台だから仕方がないが、駒野のコースを潰し、攻撃時はブレーキに。時折見せる自陣でのドリブルも危ない。居場所を見つけられず逆サイドに流れるも内田とのコンビは更に事態を悪化させていた。

だが、内田もだが「普段のJで」もっと経験を積むことで落ち着いて来るんだと思う。「正直、A代表はまだ早い。」GKとの接触は、大怪我にならなくてホッとしている。


因みに、影のMVPは北朝鮮の主審である。
勿論限りなくグレーな判定を続けていたが、GKへの警告、中澤への警告、鈴木とリーの両成敗と、巧みな判定で大惨事を招くことは回避した。すなわち、一昨日に低調なサッカーを見せた日本に憤り、またそれを倒すことが出来ない中国代表に憤り、不満が爆発しかけていた大観衆が暴徒化することだけは防ぎきった。グレーであったが、彼なりに大役を果したと言える。

勿論、中国のサッカーを暴徒化させる「文化」には憤りを覚えているし、日本のサポーターを暴徒化させる可能性のある日本のマスメディアの「煽り」にも憤りを覚えた試合だった。

とりあえず日韓戦、アジア最高峰の良い試合になることを祈る。(田代は3試合連続でスタメンだろうか?)

オーバー。
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by awi-syuwdow | 2008-02-21 21:04 | 日本代表  

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