横浜FCの2006年

勿論、素晴らしい出来です。

まぁ、昨年1年応援したチームですから、甘い記述になります。
日本を代表するDHの山口素弘選手が加入した時点で、
昇格争いに絡むと確信していたけどまさか優勝とは…。

昇格の決め手は色々あるけど、ベテランは財産であること、かな。
経験に裏打ちされた豊富なアイデア、ゲームの流れを読む卓越した戦術眼、
的確に判断し伝えられるコーチング、試合以外、練習やオフでの取り組み方。
触発されたようにメキメキ力を付けていく若手選手達。
若手に負けていられないと練習に励む中堅達。
大勢の老獪な選手達による相乗効果は、
簡単に倒せないチームへと昇華させていきます。

2節から指揮を取った高木監督の存在も挙げなければいけませんね。
アジアの大砲と呼ばれた元代表FWですが、
シンプルで守備的な戦術を取ります。
その背景には監督のコンプレックスが垣間見えます。
自分には高さしかなかった。
「走力があれば、持久力があれば、足元の技術があれば…。」
現役時代、戦いに赴くたびに感じていたのでしょうか。
「有る彼らを活かすにはどうすればいいか、敵も味方もどうすればどうなるか」
そうして鍛え上げられた緻密な感覚が、
2006年の監督としての才能に繋がったと思います。

あと補強も的確でしたね。
ルイス(アウグスト)のカバーができる守備力を持つ中島が怪我をすると、
中島のポジションではなく、まずルイスをサブに、
そして展開力の有る滝澤を補強し、その後徐々にルイスと馴染ませます。
トゥイードが離脱すると、気の知れたDHのリャンをCBに、
その後CB小村を獲得し安定させます。
守備的な戦術に対応するために他チームも引き始めると、アレモンを獲得。
カズと城でプレスをかけ、敵が疲れたところでアレモンを投入。
この点にも賞賛を贈りたいです。

MVPは山口 素弘選手。
GK菅野選手もすごいんですが、やはりこの人。
98W杯代表の中心選手です。98年は彼のチームと言えます。
足の速さも体の強さもJの平均値の彼ですが、
何がすごいかと言うと、前を向くのがすごく上手いんです。
味方がボールを持つと、
スルスルと敵も味方もいない味方から見える位置を取り、
パスを受け、相手が詰めないうちに前線にパスを供給し、
またスルスルと空いた場所へ。
戦術眼の高さも特筆的です。敵がボールを奪うな、と察知すると、
2,3手ぐらい先の相手が狙っている地点を、
ささっと押さえカウンターを未然に防ぎます。
蹴導が日本で一番サッカーの上手い選手という理由はここにあります。

今後ですが、奥、久保など魅力的な補強に成功しました。
個人的には、城系列のポストができる選手が欲しかったのですが、
残留するには十分な戦力になったと思います。
気になるのは指揮官の達成感でしょうか。
J2優勝という一つの満足が、ハングリーやコンプレックスを失くし、
正しい判断をし損ねてしまうかもしれません。
乗り越えてくれると期待しています。
加入選手で蹴導が一番期待しているのは、
ヴェルディから移籍してきたシウバです。
この選手は、目の前に相手がいてもシュートを打てます。
ボールを止めた刹那、強いカーブを持ったシュートが出せるんです。
カズや久保とライバルは多いですが楽しみな存在です。
[PR]

by awi-syuwdow | 2007-03-03 19:31 | 西関東  

<< ヴィッセル神戸の2006年 柏レイソルの2006年。 >>