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キリンカップ vsコロンビア 長すぎましたorz

0-0のドローです。詳しくは後述。

まずお互いの強さ、日本が6(ほんとは5ですが…)、コロンビアが6。


まずは、辛口の採点です。

1 川口 5.5 キックは良いが、スローやハイボールの処理は不安定。

22 中澤 6.0 体の入れ方が良く相手を封殺。多々あるミスが勿体無い。
6 阿部 7.0 MVP 獅子奮迅の守備。ルーズボールを悉く拾い処理した。
4 中田 5.5 守備は及第点も、武器である効果的なフィードは皆無。
→15 今野 5.5 前者と同じく低調な内容。走るが左サイドは活性化せず。
3 駒野 5.5 守備に奔走。攻撃は中と噛み合わずチャンスなし。

13 鈴木 5.0 仕方ない面もあるが、今日のキーマンは弱さだけを見せた。 
14 憲剛 5.5 攻守に貢献するが、前線に対し指示する場面が欲しい。
28 稲本 5.0 前線の理解力不足と共に自身も埋没。
→8 羽生 6.5 見本となる第3の動き。第1、第2があれば更に光った。

10 俊輔 5.0 一瞬の精度は有る。役割を全く理解せず、致命的なミスも。
→17 藤本淳吾 - 採点なし
7 遠藤 5.5 俊輔と同じく自身の役割を理解できず。守備に忙殺され交代。
→9 巻  5.5 良い動きで前線を混乱させるも自身にパスが来ず。
19 高原 6.0 前線でひたすらポストも、あの守備陣に一人では厳しい。
→12 播戸竜二 - 採点なし

オシム監督 6.0
恐らくスタメンだけ伝えて、何の指示もせずに望んだと思われる。
今回の「テスト」は、適性と理解力を図る上で、奥が深い。

この試合で分かった。オシムはトルシエ以前とトルシエだけではなく、
ジーコのサッカーについても深く取り入れようとしているようだ。
個の判断と組織を組み合わせようとしている。
乱数がたくさん有る攻撃を目指しているのだと思う。

今日のテストの結果だけど、勿論国内の選手もテストしてるが、
海外組と呼ばれる選手達の中で及第点を得たのは、中田浩二だけだろう。
もっとも、中田浩二もまだ合格ではなく、再テストといった感じだ。
ようするに、他の選手は落第してもおかしくない結果だということだ。


では、今日の試合について紐解いていきます。

まずスタメンを見て見よう。

ここまでの試合の流れから、
阿部、坪井、駒野、今野、中澤、(加地、闘莉王)、鈴木、憲剛と中田浩二、
このメンバーの中から現在の後ろ6名が選ばれるということ。
勿論、他の選手についても、力を付けていけばチャンスはある。
守備のベースと数的優位を保つ為の、
カラクリは完成されつつあることが分かる。

次に、前線は巻と高原が最も高い位置にいる。
ただ、矢野、寿人、播戸、その他の選手にも門戸は開かれているだろう。

最後に中盤の前。
ここは、ジェフの羽生、山岸+ガンバの遠藤が目安になっている。
だが今回の中盤は遠藤、稲本、俊輔ということになった。

選手が変わったからといって戦い方が変わらないのは、
オシムもトルシエも同じだ。
要するに目安に辿り着けているか、超えられそうか「テスト」しているわけだ。

今日の中盤のテストのポイントは、
「高いテクニックを持った選手が、羽生や山岸の動きを理解できているか」
「高いテクニックを維持したまま、羽生や山岸の動きが出来るか」
ということだった。

稲本も俊輔も遠藤もピッチから、ベンチから、客席から、
彼らの動きを見ていたはずである。

しかし、彼らは中央に固執し、パサーであることに満足し、ランを行わず、
相手の守備陣に楔を打ち込むことどころか、
ペナルテイエリアに入り込むことすら出来なかった。
いや、すらしなかったというのが正しいだろう。

中盤のテストの解答は否であった。
オシムにとっても我々にとっても非常に悔しい結果となった。

今日の大きな問題点は、本当にそれだけである。
そこを理解していれば全く違った結果が付いて来たに違いない。

さて今回、気になった選手だが、まずは俊輔。

戦い方が全くチームに溶け込んでない、
チームの戦い方を理解していないことを露呈していた。

他の選手が線を作っているのに自分だけは点のまま動いていない。

ジーコのサッカーは、両サイドが線で、それ以外は点のサッカー。
オシムのサッカーは、すべての選手が線になるサッカーである。

俊輔達は、点のままであった。

他にも、保持した俊輔が、背後から上がってくる駒野にパスを出すシーン。
対面の相手に、今から駒野に渡しますよ、
と伝えてパスをしているかのような動きだ。
当然、相手は駒野に向かう。パスを出してもチャンスは作れない。

一回中にパスを出す動きをフェイントで入れて、
相手に複数の選択肢を考えさせれば(俊輔に引き付ければ)、
背後から上がる駒野が何度かフリーでボールを保持し、
武器である早くて鋭い点で併せるクロスを上げられたに違いない。

相手の攻撃が右サイドに偏っていた為、日本の右サイドの前には、
カウンターの為の広大なスペースがあったのだからとても勿体無かった。
俊輔で攻撃が停滞してしまった。
本人はそれを理解できているのだろうか?
皮肉っぽい言い方だが、リーグMVPよ、しっかりしてくれ。


まぁ、俊輔ばかりを怒っても仕方が無い。
今日の彼は「使われる側の選手」だったのだから。
今日、一番頑張らないといけなかったのは、DHの2名だった。

憲剛、なんで俊輔の指示仰いでるんだ…君が指示する立場ではないのか?
啓太、前が理解してなかったから仕方ないけど、狙いが悪過ぎないか?
オシムの前試合の会見を理解しているのか?
君が、君らが、レジスタとしてリズムを作らなければいけないんじゃないのか?

憲剛と啓太の第1の動きから、俊輔ら数名の第2の動き、
その第2の動きの中に本命を作って、
余ったメンバーが第3の動きをして崩すんじゃないのか?

啓太からそういう攻撃の意思を発するパスが出たようには思えなかった。
近くの前と後ろの縦に出してばかりで、
両サイドへのパス、チャンスを作る為の散らしのパス、
言うなれば「野田知の魂の横パス」は見受けられなかった。
そして、相手にピッチを支配され、地面に突っ伏し続けた。


でも、オシムは何も言わないのだろう。
山岸が、羽生が「受ける側の動きを見せている」し、
遠藤や憲剛は、羽生や山岸の「動きを活かせる」感覚を掴み始めているから。
気付いた者だけが、代表に残る資格があると思っているのかもしれない。
俊輔や稲本の世代には期待している。
早くジーコ時代とは違うサッカーをしているのだと、気付いて欲しいものである。

…アジアカップは、海外組は参加しないんだろうなぁ。
次の合流は、欧州遠征の場だろうか。
居場所が残っていればいいのだが、もしかしたら無い可能性もあるな。



追伸:前回のモンテネグロ戦もだけど、
お互いタイトルに向けて気合が入っていて、いいマッチメイクでした。

…と見た目には思えるが、
連戦のモンテネグロから1点しか奪えなかったチームとの試合でもある。
結果ドローでタイトルは取ったけど、相手は中1日なんだよね。
ルールはルールですが、得失点差を考慮するなら、
前試合からの日数も含めてコロンビアの1点差の勝ちとも言える。
だから、このタイトルにさほどの価値は無い。


キリンカップは要らないなど、色々言われてるけど、
長年、日本代表を支えてきてくれているキリンの大会なんだから、
もっと価値がある大会にして欲しいと思う。

相手が調整不足だったりで物足りないこともあるけど、
そもそもの問題は日程にあると思う。

日本vsA、中1日でAvsB、中1日で日本vsB…。
こんな滅茶苦茶なスケジュールで誰が気合入れてきてくれるんだ?


欧州から1、南米から1、アジアアフリカ北中米から1呼んで、
4チームで、日程しっかり作って、リーグ戦を争ったほうが面白くないかな?

費用も倍(3チームだと3試合、4チームだと6試合)掛かるだろうけど、
その方が大会の権威も上がり、参加を希望する国が増えると思うよ。


今のままだと「どうせ行っても日本有利の日程で価値無いだろうな」
と他国は判断してると思います。

前にナビスコカップも書いたけど、キリンカップも改革じゃ♪

by awi-syuwdow | 2007-06-06 02:56 | 日本代表  

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